Photographs●成田伸也 小川宏子 岡本淑 田丸瑞穂
Illustration●野辺ハヤト
SUBARU on the Road 特別編
SONGS on the Road
〜あの時のBGM
Photographs●成田伸也 小川宏子 岡本淑 田丸瑞穂 Illustration●野辺ハヤト
SUBARUのクルマで津々浦々、日本のあちこちをドライブする「SUBARU on the Road」。今月号では、その特別企画としてドライブ中の“音楽”に焦点を当てた「SONGS on the Road~あの時のBGM」をお届けします。SUBARUスタッフやカートピアスタッフが、ドライブでのエピソードとその時に車内で聴いていた音楽について語ります。末尾には、4月号から始まる読者と一緒に作る新連載のお知らせがありますので、お見逃しなく!
My Most
Memorable SCENE
〜Episode from SUBARU Staffs
SUBARU STARSとSUBARU社員が、思い出のドライブやその時に聴いていた音楽について語ります。思い出のシーンを描いたイラストとあわせてお楽しみください。
SUBARU STARSとSUBARU社員が、思い出のドライブやその時に聴いていた音楽について語ります。思い出のシーンを描いたイラストとあわせてお楽しみください。
心を開いて
ZARD
東名高速道路 由比PA(下り線)
(静岡県静岡市)
青木 拓郎(左写真左)(上写真左)
株式会社SUBARU 人事部
神奈川県横浜市生まれ。2014年入社。現在は2021年4月から変わる新たなSUBARUの人事制度の仕事に携わっている。
神奈川県横浜市生まれ。2014年入社。現在は2021年4月から変わる新たなSUBARUの人事制度の仕事に携わっている。
免許を取得したのは19歳の時。運転が大好きで、時には一人で、時には友人と、また長期休暇には父親の実家がある名古屋への里帰りドライブへと、様々なスタイルでクルマの運転を愉しんでいます。名古屋に里帰りする際は、横浜町田ICから東名高速に乗り、最初の休憩ポイントとして必ず立ち寄るのが由比PAです。ここは自動販売機とトイレぐらいしかない小規模なPAなのですが、とにかく景色が素晴らしくて、普段あまり会話のない家族四人が目の前に広がる駿河湾の大海原の景色を見つめながら、ほっと一息つく掛け替えのない場所です。クルマに乗る時にはいつも音楽を聞いています。これから出かける時は、流行曲やアップテンポな曲を聴いて気分を盛り上げます。最近ではSUBARUのCMでも使っているGReeeeNがいいですね。いつも父親が車内で聴いていたので好きになったのがZARDです。メロディーやリズムが激し過ぎず、BGMとしても良いし聴き入ることもできるので、ドライブミュージックとしてはベストだと思います。中でも「心を開いて」は、ドライブからの帰り道に聞くとリラックスできるお気に入りの一曲です。
とにかく運転と音楽は切り離せないので、クルマのアクセサリーではオーディオに一番お金を注ぎ込みます。印象に残っているのはレガシィのマッキントッシュオーディオ。現在乗っているフォレスターには純正オプションのDIATONE G300を装着しました。ヴォーカルの息遣いやヴァイオリンなどアコースティックサウンドも細かいところまでしっかり再現し、快適なドライビング空間を提供してくれます。
A Whole New World
アラン・メンケン作曲
首都高速道路・横浜ベイブリッジ
(神奈川県横浜市)
佐藤 あかり
SUBARU STARS
神奈川県横浜市生まれ。
今年の4月でSUBARU STARS 2年目となる。
神奈川県横浜市生まれ。
今年の4月でSUBARU STARS 2年目となる。
私の父は時間ができるとよくドライブに連れて行ってくれます。行き先は“はまっこ”のドライブらしく、湘南や小田原、江の島が多いですね。そんな我が家の思い出のドライブソングは、映画『アラジン』の主題歌である「A Whole New World」。この曲は、小さい頃によくクルマの中で父とデュエットしていた思い出の曲です。終盤にかけてどんどん盛り上がっていくところが、歌っていてすごく気持ちいいんですよ。クルマの中で歌うことは、父と私のコミュニケーションの一つでした。けんかをした時でも、歌っていたら、けんかしていたことがどうでもよくなるんです。大人になるにつれて一緒に歌うことは減ってしまいましたが、この曲を聴く度に、父との思い出が蘇[よみがえ]ります。歌う場所はカラオケではなくクルマの中がほとんど。クルマのいいところは、自分たちだけの空間で思いきり歌えて、スピーカーからの音も良くて、景色まで楽しめるところだと思います。夜にドライブした時に見たライトアップした横浜ベイブリッジや工場夜景がきらきら輝く光景は、「A Whole New World」のロマンチックな雰囲気とぴったりで、よく覚えています。
父とは仲が良く、今でも一緒にドライブします。最近特に印象に残っているのが、江の島へ夕陽を見に行った時のこと。仕事で上手くいかないことがあって落ち込んでいた時期に、それに気づいた父がドライブに誘ってくれました。道中に聴いていたのはOfficial髭男dismの「イエスタデイ」。アップテンポのこの曲を聴くと気分が盛り上がります。江の島で海を見たら、自分の悩み事がちっぽけに感じて、気持ちが軽くなりました。
Love Me Like You Do
エリー・ゴールディング
ナミビアの首都ウィントフックから
ナミブ砂漠へのラフロード
(ナミビア共和国)
辻󠄀 耕太郎
株式会社SUBARU 経営企画部
岐阜県生まれ。2014年入社。経営企画部では新時代のSUBARUに向けて、組織や企業風土、働き方の改革を推進している。
岐阜県生まれ。2014年入社。経営企画部では新時代のSUBARUに向けて、組織や企業風土、働き方の改革を推進している。
ナミブ砂漠夕景 PHOTO:辻󠄀 耕太郎
ドライブしている時も通勤時もスマートフォンで洋楽TOP100や日本のヒット曲など、その時に流行っているプレイリストの楽曲をランダムに愉しんでいます。ドライブで訪れた場所や、走っていた道で印象的な風景に出会うと、その時にたまたま流れていた楽曲と風景とがリンクして、後でその曲を聴くと旅の思い出がありありと浮かび上がってくるのです。後から愉しめるドライブミュージックという感じですね。そういう楽曲をまとめて“好きな曲”プレイリストに入れているのですが、その中でも特に状況の再現性が高いのが英国の歌手エリー・ゴールディングの「Love Me Like You Do」です。この曲を聴いたのは同期入社の旅仲間とその友人と三人で2016年のゴールデンウィークに訪れたアフリカ大陸ナミビア共和国です。首都ウィントフックからナミブ砂漠への約300kmの道を移動中、ラジオも電波も届かないので予めスマートフォンにダウンロードしておいた洋楽TOP100を聴いていました。走っても走っても風景が変わらない乾燥した平原の一直線の道を淡々と運転していた時にこの曲が流れ、同乗の二人と「Love Me Like You Do」ってどういう意味だろう?という話になったのです。通信環境があればすぐにスマートフォンで調べるのですが、そうはいかないため、何度もこの曲を繰り返し聴いて、三人で英語の歌詞を日本語に置き換えながら意味を割り出していきました。車内では「あなたの好きなように愛して」という結論に達したのですが、そんな経緯から、曲そのものは恋愛映画に似合いそうなロマンチックな楽曲なのに、私の中ではこの曲を聞くと延々と続くホコリだらけのラフロードの風景が鮮明に浮かび上がってくるのです。
エステ荘の噴水
フランツ・リスト作曲
日本ロマンチック街道
(群馬県)
松永 桃香
SUBARU STARS
群馬県前橋市生まれ。
今年の4月でSUBARU STARS 3年目となる。
群馬県前橋市生まれ。
今年の4月でSUBARU STARS 3年目となる。
エンジンをかけて、シートベルトを締めて、すぐ音楽をセットするくらい、音楽は我が家のドライブには欠かせない存在で、ドライブ中はずっと音楽を流しています。ドライブの1曲目はいつも決まって嵐の「Happiness」。サビのフレーズと共にクルマが走りだす、というのがドライブの恒例でした。行き先は赤城山方面が多く、子どもの頃の夏の思い出と言えば、赤城山へ行って、ひまわりを見て、とうもろこしを食べること。国道120号を片品村から日光方面へ北上したあたりは「とうもろこし街道」と呼ばれていて、おいしい焼きとうもろこしを食べることができるお店があるんです。赤城神社の大鳥居をくぐると、「もう、赤城山だ。もうすぐ、とうもろこしが食べられる」と毎回ワクワクしていました。
気分や場所に合わせて音楽を流す家なので、ドライブの最初はアップテンポの曲を、景色が綺麗なところではクラシックを流しています。クルマの中でクラシックを聴くのはちょっと意外かもしれませんが、自分だけのコンサートホールにいるような気分を味わえるのでおすすめです。クラシックの中でも、フランツ・リスト作曲の「エステ荘の噴水」は、家族とのドライブはもちろん、一人でも聴いている思い出の曲です。高校3年生の時にピアノのコンクールで賞をもらった勝負曲でもあります。技術面はもちろん、曲の情景を音で表現することが難しく、そんな時には家族で群馬県をドライブした時の景色を思い浮かべました。ロックハート城やそこに向かうまでの日本ロマンチック街道、海や湖などの水面がきれいな場所にぴったりの曲だと思います。
The Wonderful
SOUNDs of
Touring
〜Episode from Cartopia Photographers
ツーリング企画で過去に訪れた場所を、“音楽”にまつわるエピソードを交えながら振り返っていくコーナー。カメラマンが、印象的だった道やその時に聴いていた音楽、取材時の裏話などを語ります。
ツーリング企画で過去に訪れた場所を、“音楽”にまつわるエピソードを交えながら振り返っていくコーナー。カメラマンが、印象的だった道やその時に聴いていた音楽、取材時の裏話などを語ります。
和布刈[めかり]公園第二展望台
(福岡県北九州市)
成田 伸也
Photographer 2019年3月号
関門海峡や関門橋を望める和布刈[めかり]公園第二展望台までの道を、陽が沈むなか何度もクルマを走らせてもらい撮影した記憶があります。寒くはありましたが、そのせいかとても空気が澄んでいて、美しい夕暮れを見ることができました。東京で見る夕景とはまた違った郷愁のある景色でした。
Uyama Hirotoの「Stratus」は繰り返される旋律、響きがとても美しく、初めて聴いた時から今日まで飽きることなく何度も聴いています。特に運転中はこの曲をよく流しており、車内を心地よい空間にしてくれます。歌がないので考えごとをしている際のBGMにも良いですし、帰路につく際などは落ち着いた気持ちにさせてくれます。最近知ったのですがPat Metheny Groupの曲がサンプリングされているようです。
この時はフォレスターに乗りましたが、後部座席の乗り心地が良かったように思います。目的地まで快適に後ろで座らせていただきました。それから、三人分の荷物と機材が余裕をもって載せることができ、荷室の広さを実感しました。取材で訪れた門司港は、全体的に古めかしくて、レトロな感じで居心地が良い街だった印象です。門司港の昔の駅舎がすごくいい感じで、展望台からの景色も素敵でした。
Stand By You
Official髭男dism
魚沼スカイライン
(新潟県)
小川 宏子
Photographer 2019年10月号
この取材でのメイン道路は、魚沼丘陵を走る全長約20kmの魚沼スカイライン。アップダウンがあり、道幅も細め、良い撮影スポットを探すのに何度も往復しました。お店もない、駐車場も少ない、だけど頂上から見える越後平野はなんとも素晴らしい眺めでした。
車内では同行のライターのスマートフォンからOfficial髭男dismの「Stand By You」が流れていました。魚沼スカイラインを走行中、晴れたり、雨が降ったり、霧に包まれたり、コロコロと変わる天気と、「Stand By You」の細かく刻むリズムやハンドクラップのビートが重なって、何度もリピートして聴きました。
魚沼スカイラインの撮影を終えて山を下り、取材先の郷土料理店に伺うと、とても美味しい魚沼産コシヒカリと自家製お漬物が待っていました。沢山サービスしていただいて本当に美味しかった。
Road Trippin'
Red Hot Chili Peppers
西伊豆スカイライン〜弓ヶ浜
(静岡県伊豆市)
岡本 淑
Photographer 2019年4月号
⻄伊⾖スカイラインから県道411号を経て、新緑が美しく気持ちのいいアップダウンのあるワインディング路を⾛り抜け、伊⾖半島の先端にある、60万年前より⾃然が育んできたジオパークに向かいました。春の移り変わりの多い天気で、途中⼩⾬が降って凹んだりもしました。ですが、⾞窓を眺めていると海の⾊も刻々と変わっていき、それと同じように⽕⼭活動でつくられた地形も表情豊かに変化。次第に撮影映えする景⾊になっていき、ファインダーに美しい⾵景を捉えることができました。
BRZのMT⾞の⼒強い⾛りの中、アップテンポにノリノリで撮影したい私のわがままで、カーステレオと私のiPodを繋ぎRed Hot Chili Peppersのアルバム「Californication」をチョイス。あたかもカリフォルニアの湾岸線を⾛っているかのような気分で⽯廊崎を抜け、初⽇の最終⽬的地の弓ヶ浜(下写真)に向かいました。そこに到着した時にちょうど空が焼け始め、絶好の撮影タイミングに⼤慌てで三脚を建ててカメラを構えました。最⾼の⼀瞬に出会えてテンションもMAX。その時にカーステレオから流れてきて欲しかったのがアルバムの最後の曲の「Road Trippin'」ですがそこはちょっと残念。でも、私の中で⼸ヶ浜がRed Hot Chili Peppersの故郷、カリフォルニアの海岸に⾒えました。
恐山~尻屋崎
(青森県)
田丸 瑞穂
Photographer 2018年12月号
まさかりの形をした青森県・下北半島、その「まさかり」の中心部にある恐山に初めて訪れたのはもう随分昔のこと。当時は恐山菩提寺まで舗装されてない林道を、土煙を巻き上げながら走りました。暗い林道を上り詰めると菩提寺があり、恐山大祭の後だったのか、供養のために積み上げられた岩や砂の上に無数の真っ赤な風車がカラカラと回り、心悲しい独特の雰囲気を醸し出していました。その荒涼とした風景の賽[さい]の河原を抜けると、突然白い砂浜と南国の海のような紺碧[こんぺき]の宇曽利山湖[うそりやまこ]が目に眩しく飛び込んできました。さっきまでの地獄のような風景から比べると、「あーここは極楽浄土があるんだな」とおもわず頭に浮かびました。恐山にはそれ以来の訪問でした。
今回の取材時は舗装路を何の苦もなく走ってきたせいか初めて訪れた時とは全く違った印象でした。恐山を後にし、向かったのが、川内川[かわうちがわ]と湯ノ川の落ち合う「まさかり」の形の刃の付け根あたりにある「畑」。本州最北のマタギの文化が継承されているという集落。山間のかもしかラインを走ると景色が開け「明るい村に来たなぁ」と感じました。山の奥深くにあるけれどここも平安を感じさせる風景。ここから「まさかり」の柄の頂点にある尻屋崎へ向かったのですが、ここはいつも風が強く海からの風で潮が巻き上げられるほど。取材時に出会った寒立馬[かんだちめ]というずんぐりとした重量感のある放牧馬はこの強い海風にもじっと耐える馬なのです。本州最北の地で極寒の風雪に耐える寒立馬を一目見るのもこのツーリングの目的でもありました。大塚博堂「旅でもしようか」は、遠い昔、心が擦り切れた時に青森までヒッチハイクで出かけた頃によく聴いていた曲です。
The Wonderful
SOUNDs of
Touring
〜Episode from Cartopia Writers
原稿を書く時に聴く音楽など、ライターならではの視点で、過去に訪れた場所を振り返っていきます。カートピアがどうやってつくられているのかが垣間見える取材裏話と合わせてお楽しみください。
原稿を書く時に聴く音楽など、ライターならではの視点で、過去に訪れた場所を振り返っていきます。カートピアがどうやってつくられているのかが垣間見える取材裏話と合わせてお楽しみください。
最も印象に残っているのは、沖縄の離島にもひけを取らない、目の覚めるようなエメラルドブルーの海が続く壱岐空港近くの東海岸ロード。筒城浜[つつきはま]、大浜、錦浜と白砂のビーチが連続するので、時折クルマを停めては、潮風に当たりながら海辺を歩きました。7月初旬の取材は人も少なく、波も静か。しばし仕事を忘れて海景色に浸りました。
移動中はいつも地元局のラジオを流しています。地元パーソナリティーのお国言葉や、地元ならではの口コミ情報が意外と興味深いのです。何の曲が流れていたのか今となっては思い出せませんが、壱岐の夏のシーサイドドライブで聞きたいのは、長崎出身でLIVEにもよく通ったMISIAの曲。レヴォーグのCMでお馴染みの「アイノカタチ」はもう少し雄大な情景をイメージするので、アップテンポで爽やかな「LUV PARADE」が似合うかも。
誌面ではウニ丼の店を取り上げたのですが、拠点にしていた宿の料理長が粋な人で、3泊した我々のために夕食内容を毎日アレンジしてくれました。肉料理は一切出ず、壱岐でその時期に獲れる、ありとあらゆる魚介を様々な料理で披露。まるで一年分に食べる魚を3日間でいただいたかのような種類と量でした。実はその料理長、地元でも指折りの名料理人だったことを、後に知りました。
具体的な道ではないのですが、明日香村全体が印象的。遺跡の類があちこちにあるので、どこを走っていても、文字通り歴史が今自分の生きている現実の中に立ち上がってくる感覚に出逢います。特に、夕暮れ時に、キトラ古墳近くの展望台や甘樫丘[あまかしのおか]から道を走る自動車を見ていると、形は全く違っても、1400年前も同じように夕暮れ時に暖かい家に帰るために急ぐ人たちが、ここにいたということを感じます。それが、また、頭の中の想像で再現する当時の明日香村の姿にリアリティを添えてくれます。
取材時はストリーミング配信されているプレイリストを流していることが多いです。私にとっては、音楽と記憶は強く結びつくものなので、その時に流していた音楽を聴くと、帰ってきた後でも、その旅の感覚が蘇る気がします。原稿を書く時に、その感覚を大事にしたいので、「気分」をテーマにしたプレイリストの中から、その旅のテーマ、取材したい内容に合った雰囲気のものを探して、その旅の間はずっとそのプレイリストを聴いています。敢えて明日香村に合う音楽を選ぶなら、イギリスのインストゥメンタルバンドsubzarのデビューアルバム「subzar」。アコースティックの楽器のミニマルな音構成とケルトミュージックの影響を受けた哀愁あるメロディが、奈良の歴史や、そこに積もり積もった人々の生活と想いみたいなものとマッチして、夕暮れ時には陶酔感すら生まれます。
カートピアの取材は1、2ヶ月前にするので、発行時期の季節にあった写真を撮るのは難しいことも多いんです。この取材時も桜がこれから満開という時期。そんな中、4月から6月あたりにかけて見かけることの多いポピーが、甘樫丘で咲いていたのはラッキーでした。
宍道湖[しんじこ]をぐるりと囲むように走った沿岸線が印象に残っています。「八雲立つ出雲」の名の通りに雲が多く、とても良い天気とは言えませんでしたが、雲間からのぞく太陽光がかえって幻想的な雰囲気を醸成していました。点滅式の信号が続く快走路を、穏やかな湖面を横目に気持ち良く走ることができました。山陰地方は天気の移り変わりが激しいというイメージがあったので、撮影の行方が心配でしたが、雨が降ったおかげで湖面のキラキラや天使のはしごに出会えて、とてもラッキーでした。
運転中は出雲市出身の竹内まりやさんの楽曲を聴いていました。取材当時は、まりやさんの1984年リリース楽曲「プラスティック・ラブ」が世界でリバイバル中でしたから、ラジオや店内からも聴こえてきましたね。竹内まりやさんや、夫の山下達郎さんのシティポップは心地よく気分を高めてくれるのでドライブのお供におすすめです。
この日の取材の主旨は、豊かな風土に恵まれた島根県で伝統が薫[かお]る器に出会うことでした。企画通りに窯元のお話を伺い、陶器を扱うセレクトショップを巡るうちに、私自身も焼き物のファンに……!この取材を機に陶器コレクターになりました。「用の美」を感じる民藝品は特に好きですね。
Dynamite
(Holiday Remix)
BTS
熱海ビーチライン・真鶴道路
(静岡県熱海市)
※眺めのいいカフェ
熱海にあるアカオハーブ&ローズガーデンへ向かう途中、熱海ビーチラインや真鶴道路といった海岸線に沿って走ることができる道を通りました。海面に太陽光が反射してきらめく様子が綺麗で、とても印象に残っています。朝早い時間ということもあり、交通量が少なく、絶景をひとりじめしているような贅沢な気分でした。
取材先まで向かう道中は、ラジオを聴いていることが多いです。知らなかった曲と出会えたり、ラジオで流れた曲をきっかけに車内での話が膨らんだりするところがいいですね。取材日はクリスマスイブということで、どのラジオ局も様々なクリスマスソングをオンエアしていました。特に、BTSのDynamite(Holiday Remix)は、ベルの「シャンシャン」という音でクリスマス感もありつつ、オリジナル曲が軽快で楽しい雰囲気なので、海沿いのドライブにぴったりでした。
「眺めのいいカフェ」の取材は、できるだけ天気のいい日に撮影できるように日程調整していますが、こればかりは運次第なので、取材当日は「天気は大丈夫かな?」とドキドキしています。取材日はもともと曇りの予報でしたが、幸運にも午前中だけ晴れて、下のような気持ちの良い青空と大海原を撮ることができました。
おすすめのドライブミュージックを大募集!
4月号から新連載「Playlist of CARTOPIA(仮)」が始まります。
SUBARU本社や店舗のスタッフ、読者のみなさんから、テーマに合った曲を募集し、紹介するコーナーです。曲にまつわる思い出やエピソードを一言添えて、テーマにぴったりのおすすめソングを教えてください。
投稿が掲載された方には粗品を差し上げます。
(4・5月号)新しい友達との初ドライブに用意したい曲
(6・7月号)雨の日ドライブで気分をアゲてくれる曲
例
新しい友達との初ドライブに用意したい曲
ワタリドリ/Alexandros
新しい友達との初ドライブには、やっぱりテンションの上がる曲を。SUBARU XVのCMソングにもなっていたAlexandrosの「ワタリドリ」がおすすめです!
イントロからワクワクしますし、サビの疾走感がたまりません。ドライブ中に聴いたら最高に気持ちがいいです。
<宛先>
- 郵便の場合 -
〒150-8554 株式会社SUBARU カートピア編集室「カートピアプレイリスト」係
- E-MAILの場合 -
cartopia@fellowroom.co.jp 件名:「カートピアプレイリスト」
<必要事項>
住所・郵便番号・氏名(ペンネーム)・電話番号・選んだテーマ・曲名・歌手名・その曲にまつわるエピソードやおすすめの理由など(100文字程度)
※投稿内容は編集する場合があります。ご了承ください。
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