SUBARU on the Road
春薫る、
国東半島から姫島へ
大分県豊後高田市〜姫島村
大分県豊後高田市〜姫島村
4月29日「昭和の日」にちなみ、豊後高田市・昭和の町を訪ねたアイスシルバー・メタリックのFORESTER Advance。レトロな商店街巡りの後は、「恋叶ロード」をへて、夕陽に照らし出される真玉海岸や菜の花が彩る長崎鼻へ。さらにフェリーに乗り込み、神話の島へと足を延ばした。
昭和天皇の誕生日にあたる4月29日は、日本国民の祝日「昭和の日」。というわけで、今回は大分県豊後高田市の「昭和の町」からスタート。東九州自動車道宇佐ICから国道387、213号経由で約15kmにあるこちらは豊後高田市の中心商店街。江戸時代から明治、大正、昭和30年代にかけては海上運輸の要衝で、5本の幹線道路や鉄道が整備され国東半島で最も栄えた町だったが、時代の流れとともに次第に寂れシャッター商店街に。
そこで2001年に地元有志が再生に立ち上がり、昭和の町は今や年間約40万人が集まる人気観光地として蘇った。駅通り、新町通り、中央通りといった通りごとにレトロなアーチが設けられ、昭和初期築の建物や蔵、洋館や老舗の茶舗や呉服店にリノベカフェや雑貨店が入り混じり、懐かしい雰囲気はそのままに、新旧が共存しつつ町全体が息づいている。土日、祝日にボンネットバスが周遊すれば、まさに昭和30年代の風景さながらに。思わず60sスタイルで町を闊歩したくなる。その中心にある「昭和ロマン蔵」は県内きっての資産家・野村財閥の米蔵を活かした施設。昭和の暮らしを再現した「昭和の夢町三丁目館」では、スバル360に遭遇!背景も昭和30年代とあってシャッターに収めた。
一方「駄菓子屋の夢博物館」は館長・小宮裕宣氏の30万点を超える駄菓子屋のおもちゃコレクションから約6万点を展示した博物館。収集のきっかけになったという、グリコのおまけのブリキのミニカー5台も展示され、その時代を生きた人にも生まれていなかった人にも、それぞれに感動を与えてくれる。昭和の町を後にすると、周防灘に面した国道213号を走り、日本の夕陽百選に選ばれた「真玉海岸」へクルマを走らせた。
今回のお供はアイスシルバー・メタリックのFORESTER Advance。水平対向エンジンと電動技術を組み合わせた「e-BOXER」は、加速と制動を繰り返す市街地でも乗りやすさを実感できる。満潮時の海景色が嘘のように、干潮時は干潟に縦模様が出現。夕陽が照らし幻想的な風景を醸し出す真玉海岸は、ロマンティックな雰囲気に包まれる。何組ものカップルが干潟に下り、思い思いに記念撮影。県内で唯一水平線に夕陽が沈むとあって、誰もがサンセットシーンに目を奪われていた。
国道213号は真玉海岸のほか、女性の願いを叶えてくれると言われる「粟嶋社」など良縁を引き寄せるスポットが続くことから、「恋叶ロード」と呼ばれている。
粟嶋社で参拝を終えると、国東半島の先端、周防灘にせり出す「長崎鼻」へ向かった。耕作放棄地となり荒れ果てていた段々畑を花いっぱいにしたいと春は菜の花、夏はヒマワリを植え、今や16・5haの花畑が広がる景勝地に。例年4月中旬までは2200万本の菜の花が黄色い絨毯になり、海の青とのコントラストが鮮やか。花畑の中には国内外のアーティスト作品も点在する。
高台のチェ・ジョンファ作、段々畑状の花のピラミッド「色色色」(2013)は岬全体が見渡せる展望スポットで、姫島や馬ノ瀬といった島が一望でき、気分爽快!花を愛でるだけでなく、種を収穫して敷地内のラボで無添加オイルを精製している。化学溶剤を一切使用せず、昔ながらの焙煎圧搾法にこだわる一番搾り。オレイン酸が豊富で体にやさしく、風味や色が濃くフレッシュ。カフェ&レストランではフレーバーオイルを試すこともできる。
長崎鼻から国道213号をさらに東へ10kmほど走り、伊美港からフェリーで長崎鼻からも見えた姫島に渡ることに。予約不要で1時間に1本程度出航しているので、思い立ったら気軽にクルマで行けるのがいい。船に揺られることわずか20分、姫島港に到着。東西約7km、南北約3km、人口約2000人ほどの小島だが、古事記の国生みの伝説によれば、大島の次に産んだ女島が姫島とされ、島内には「姫島七不思議」の伝説が残される。島の南側のひめしまブルーラインを走れば、遮るもののない海を隔てて国東半島の山稜がくっきりと映え、潮風が心地いい。「浮洲[うきす]」や「千人堂」といった姫島七不思議を辿り、宿泊先の「安西旅館」へ。
姫島は車海老の名産地。塩田跡地を利用した車海老の養殖が盛んで、「安西旅館」では車海老づくしの夕食が味わえる。通年提供されるのが「姫島車えびのしゃぶしゃぶ」。解凍した車海老をその出汁にくぐらせていただく。プリプリの食感に香りと甘みが押し寄せてきて幸せ! 出汁の旨み溢れる締めの雑炊が体に染み渡る。「名物の車海老をシーズンオフの冬にもお客様に楽しんでいただけたらと、『姫島女将の会』で考案したメニューなんですよ」と女将の安西千代里さん。「活〆の車海老を急速凍結しているので刺身でもいけるほど。8〜12月は活車海老の踊り食いもどうぞ」と四代目主人の康時さん。4・5月は姫島かれいの旬とあって、そちらも楽しみだ。
今月のルート
今月の紹介ポイント
大分県豊後高田市新町989-1
TEL 0978-23-1860
(豊後高田市観光まちづくり株式会社)
営業時間:9:00~17:00
休館日:12月30日、31日
入館料:全館共通入館大人850円、駄菓子屋の夢博物館+夢町三丁目民家ゾーン大人640円、チームラボギャラリー『昭和の町』大人420円
https://www.showanomachi.com
/special/roman.html
大分県豊後高田市見目4060
TEL 0978-54-2200
営業時間:9:00〜17:00
定休日:木曜、及び年末年始
http://www.nagasakibana-oita.jp
大分県東国東郡姫島村1485-1
TEL 0978-87-2034
宿泊料金:姫島車えびしゃぶしゃぶプラン
1室2名利用で1泊2食付き13500円〜(税込)
http://www.himeshima.jp/~anzairyokan/
注)新型コロナウイルス(COVID-19)の感染予防のため、営業時間・営業内容に変更が生じる場合があります。
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