標高1139mの三国峠展望台から、少し下ったところにある松見大橋を走るSUBARU XV。
Touring with SUBARU
SUBARU XVで
たっぷり走る夏の北海道
北海道旭川市〜網走市
標高1139mの三国峠展望台から、少し下ったところにある松見大橋を走るSUBARU XV。
「夏休み、北海道をたっぷり走ってみたい」と考えている方に向けて、今月は山編、海編に分けて、いずれも北海道ならではの絶景と走りを存分に愉しめるルートをご紹介しよう。相棒に選んだのはサンシャインオレンジのSUBARU XV 2.0i‐S EyeSight。ダイナミックな風景の中で、鮮やかなオレンジ色のボディが存在感を際立たせていた。
山景色青空を追いかけて
旭川から層雲峡へと続く国道39号は、北海道ならではのスケール感のあるドライブを愉しめる。旭川市内から一直線に続く道はそのまま遥か彼方に見える山裾まで続いている。走り始めた当初は、片側二車線の直線道路の両側に見慣れたチェーン店やガソリンスタンドが並んでいたが、当麻[とうま]町に入った辺りから広々とした農村風景に変わる。相変わらず平坦な一直線の道だが、少しずつ山が近づいてくる。あまりに広々とした景色の中の直線路なので、つい風景に見とれているとピピピ!とアイサイトの車線逸脱抑制警報が注意してくれた。
層雲峡の柱状節理。国道39号の左右を取り囲むような断崖絶壁が約24km続いている。
当麻町を過ぎると道は大きく左側にカーブして石狩川沿いを走り始める。愛別町を抜け、先ほどから見えていた山裾に入った。この辺りから道はゆるやかな上り坂となる。山道と言っても本州にあるようなワインディングではなく、ほぼ直線の道を少しずつ上っていく。町を出て20kmほどで周囲の景色はガラリと変わり、沿道に鹿の絵が描かれた“動物注意”の標識も現れた。
今年の北海道は天候が不順とのことで、取材時も梅雨前線の影響でどんよりとした雲が立ち込めていた。ラジオニュースでは東京は33℃の真夏日になったと報じていたがSUBARU XVの外気温計は15℃を表示している。そんなどんよりした天候だったが、広い北海道だけに移動しているうちに気象状況が変わり、雲が晴れてくることもあった。曇天の旭川を出発し風景を愉しみながら走ること1時間30分ほど。切り立った柱状節理[ちゅうじょうせつり]の断崖を車窓から望む層雲峡に着く頃には、雲の切れ間に青空が見え、上空から微かな陽光も射してきた。
国道39号を北上し、美幌から国道334号に入り田園風景を楽しみながら走っていくと視界が開け、紺碧のオホーツク海が見えてきた。
層雲峡を後に青空を追いかけてさらに東へ走る。当初は国道39号で石北峠[せきほくとうげ]を越えて網走へ向かう予定だったが、大雪湖手前の分岐を右折し国道273号を南下することにした。長い三国トンネルを抜けると、その先には大雪の樹海を一望する三国峠からの素晴らしい景色が待っていた(最上部写真)。深い樹海の彼方に標高1000〜2000m級の山の頂が連なる北海道ならではのパノラマだ。上空には澄んだ青空が広がり、峠の展望台には木の香を含んだ爽やかな風が吹き抜けていく。
三国峠を越えて国道273号をさらに南下し、上士幌町から県道を北上して国道39号を目指す。路面コンディションが悪い県道は凹凸が多く、特に橋と道路の継ぎ目には大きな段差がある。舗装が途切れて突然未舗装の砂利路面になっているような道も少なくない。そんな状況でも最低地上高に余裕のあるSUBARU XVは安心して走ることができ、終始快適であった。
海景色オホーツクの風を感じて
国道334号から知床五湖方面に向かう海岸線の道は、冬季は閉鎖される。
美幌から斜里に向かう国道334号を走っていると、眼前に迫って来るのが標高1547m、斜里岳の秀麗な山容だ。その晩、網走の町でその美しい山を力強く描いた作品に出会った。
「網走に住んでいる人なら毎日見慣れたこの山を、地元出身の画家・佐々木恒雄さんに描いてもらいました」 と話すのは、市内でCAFE LODGEを営む山口ハジメさん。
網走市内で食事をした店でこの印象的な絵を印刷したショップカードを見つけ、翌日さっそくそのカードを持って、CAFE LODGEを訪ねてみたのだ。
佐々木さんの作品をショップカードにした山口ハジメさん。
北欧ブランドのアウトドアウェアの販売も行なっており、
遠く釧路から訪れるお客さんもいるそう。
CAFE LODGEは一般のテーブル席のほか、
愛犬も一緒に入ることができるカフェスペースも用意している。
山口さんはウインタースポーツやトレッキング等、アウトドアスポーツに造詣が深く、北欧ブランドの商品を中心としたアウトドアウェアやグッズのセレクトショップも営んでいる。お店では知床をメインに道東エリアの旅や楽しみ方のアドバイスもしてくれる。
8月のお薦めは屈斜路湖や阿寒湖での鱒釣りやカヌーツアー。トレッキングなら斜里岳や少しハードな羅臼岳。知床半島を周遊する観光船では運が良ければクジラやヒグマを観ることもできるという。
「もうひとつ、網走はラグビーの合宿地で、8月は日本のトップ選手が所属するチームがそろってここで合宿を行ないます。練習試合が無料で公開されるので、全国から沢山のラグビーファンが集まってきます」
9年前にオープンしたログハウスのお店でおいしいコーヒーを淹れていただき、次の目的地に向かう。
オホーツク海に面している汽水湖コムケ湖(海側からの眺め)。
カフェを出て国道238号を北に走ること約2時間。紋別の手前にあるコムケ湖を訪ねた。地図で見るとごく小さな湖なのだが、行ってみるとオホーツク海とコムケ湖の間の砂州を貫く直線路があった。路面は砂地だが、SUBARU XVなら不安なく走ることができた。当日はあいにくの雨。霧も出ていて遠景まで望むことはできなかったが、静かな湖面と雨に濡れた緑が織りなす味わい深い湖沼風景を眺めることができた。晴れていればまた違った魅力を見せてくれることだろう。SUBARU XV以外にもフォレスターやアウトバック等ラフロードも得意なSUBARU車に乗っている方にはお薦めしたい道だ。
オホーツク海を眺めながら知床半島の中ほどまでを走る国道334号。
今月のルート
旭川市〜当麻町〜石狩川〜
愛別町〜層雲峡〜
石北峠〜
三国峠展望台〜カフェ ロッジ〜コムケ湖
2024年02月号
ダイナミックな風景の中へ。九州冬の旅
2024年01月号
新潟文学紀行 〜川端康成『雪国』の面影を辿る〜
2023年12月号
水の織りなす美景をもとめて
2023年11月号
SUBARU BRZで訪ねる夢とロマンに触れる旅
2023年10月号
食と自然を愉しむ、秋の満腹ドライブ
2023年09月号
淡路島西海岸サンセットクルージング
2023年08月号
日本の原風景をたどり、盛夏の緑に包まれる
2023年07月号
人々が守り続けた文化と自然が生む絶景
2023年06月号
涼やかなグリーンを求めて
2023年05月号
春を告げる花と富山湾の恵みを探して
2023年04月号
自然とアートを巡るショートトリップ
2023年03月号
つむがれ、受け継がれていく歴史の道をなぞる
2023年02月号
暮らしが生み出す光の絶景
2023年01月号
古人の歩んだ道と、見上げた空と時代の面影を追いかけて
2022年12月号
旬のごちそうを求めて冬の安芸へ
2022年11月号
四国遍路~1200年以上続く、祈りの旅路を行く
2022年10月号
絶景&美食を堪能する三陸の秋
2022年09月号
東名・新東名SA&PA寄り道ツーリング
2022年08月号
夏をほおばる!
2022年07月号
Tribute to the original cartopia 50年目の“佳いところ”を訪ねて
2022年06月号
文豪も通った、情緒あふれる峠道をゆく
2022年04月号
空と陸の交通ミュージアムを巡る旅
2022年03月号
新しい季節を迎えに
2022年02月号
SUBAROAD体験ルポ『動き続ける伊豆半島〜2,000万年の歴史を走る』の旅へ
2022年01月号
SUBARUがお届けする、まったく新しいドライブ体験SUBAROAD始めました。
2021年12月号
ノスタルジーに浸る、埼玉レトロ旅
2021年10月号
カートピアスタッフおすすめ
グルメ&スイーツ特集
2021年09月号
“走り”を愉しむ旅
2021年08月号
海と山、自然の恵みを味わう
2021年07月号
あの日の夏景色
2021年06月号
煌めく新緑につつまれて
2021年05月号
下町と山の手を結ぶ坂の町をたずねて
2021年04月号
SUBARUで走りたい
絶景のツーリングスポットセレクション
2021年03月号
SONGS on the Road 〜あの時のBGM
2021年02月号
煌めくフルーツラインと彩甲斐街道冬の旅
2021年01月号
身も心もうるおう冬の温泉郷へ
2020年12月号
39年目の八溝山へ、再び
2020年11月号
深まる秋を探しに上州の絶景ラインを行く
2020年10月号
絶景&ご当地の逸品に心躍る!〜中央道SA・PA寄り道ツーリング
2020年09月号
埼玉にある異国を旅する
2020年08月号
夏を感じる。湘南〜西湘ビーチライン
2020年05月号
春と夏の合間で
2020年04月号
春薫る、国東半島から姫島へ
2020年03月号
命の故郷に身を浸して
2020年02月号
氷と雪の織りなす美景を訪ねて
2020年01月号
歴史と伝統が紡ぐ町へ「あいばせ!」
2019年12月号
京町家の宿に住まうように旅する
2019年11月号
この地に受け継がれる
ものづくりの明日を探して
2019年10月号
初秋の魚沼美景を覗く
2019年09月号
山岳絶景と走りを堪能し、古の宿場町へ
2019年08月号
神々が宿る島でパワーチャージ
2019年07月号
彩の国、色巡り
2019年06月号
カミツレの里で、暮らしを見直すビオツーリズム
2019年05月号
海の碧、空の青、川の蒼-土佐の水辺を旅する
2019年04月号
SUBARU BRZで走り抜ける、早春の伊豆半島
2019年03月号
今見たい夜景を巡る
北九州ナイトクルージング
2019年02月号
自然と文化が息づく島根
器めぐりの旅
2019年01月号
思い出とカタチに残る旅
福井ハンドメイド・ツーリング
2018年12月号
ラグーンブルー・パールに誘われて
2018年11月号
森林の宝庫・山梨でヒーリングドライブ
2018年10月号
読書の秋。旅を通じて本との出会いを愉しむ
2018年09月号
再び輝き始めた宮城・沿岸の町へ
2018年08月号
SUBARU XVでたっぷり走る夏の北海道
2018年07月号
茶摘み体験からはじまるお茶づくしドライブ
2018年06月号
フェリーがつなぐ、日本の中のアメリカ
2018年05月号
西海岸の美景ロードを走り異文化が交わる場所へ
2018年04月号
絶景と伝統文化にふれる春色ツーリング
2018年03月号
美しい稜線が連なる山里で春の気配と大地の記憶に出会う
2018年02月号
ふるくてあたらしい、蔵の街で春を待つ
2018年01月号
安全で愉しいドライブを祈る、新春ツーリング
2017年12月号
SUBARU XV 東京タワーめぐり
2017年11月号
WRX STI 秋色探しツーリング
2017年10月号
やわらかく五感をひらく、秋。富山アートめぐり
2017年9月号
高原の涼気と、樹の香にひたる
2017年8月号
2017 Summer HIGHLAND EXPRESS
2017年7月号
豊かな水の恵みが育んだ、ここだけの味を訪ねて
2017年6月号
雨空をたたえて、こけを愛でる
2017年5月号
花と香りをめぐる旅
2017年4月号
スバルのルーツを辿る旅
2017年3月号
暮らしに溶け込む器〜波佐見で春色さがし
2017年2月号
かやぶきの里のアクティブレスト
2017年1月号
首都圏夜景の名所ツーリング
2016年12月号
日本の国石 翡翠に誘われて
2016年11月号
天気と季節の境目にて
2016年10月号
水のある絶景を求めて