カートピア レヴォーグ、レガシィ アウトバックに搭載された新世代アイサイト | SUBARU

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カートピア レヴォーグ、レガシィ アウトバックに搭載された新世代アイサイト | SUBARU

レヴォーグ、レガシィ アウトバックに搭載された
新世代アイサイトのプリクラッシュブレーキ性能


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カートピア レヴォーグ、レガシィ アウトバックに搭載された新世代アイサイト | SUBARU カートピア レヴォーグ、レガシィ アウトバックに搭載された新世代アイサイト | SUBARU

Photographs● 田丸瑞穂

Photographs● 田丸瑞穂

プリクラッシュブレーキ
対応シーンを拡大


2030年に死亡交通事故ゼロを目指すというSUBARUの目標を実現するため、新世代アイサイト*では、従来型より多くのシーンで安全運転を支援できるようにしました。アイサイトのプリクラッシュブレーキシステムは、周囲の状況を検知する『センシング技術』、そこで得られた情報を元に衝突するかどうかを的確に判断する『ソフトウエア』、そしてソフトウエアから指示を受けていち早く車両を停止させる『車両コントロールブレーキユニット』の3つの技術で構成されています。新世代アイサイトではこの3つの技術すべてにおいて性能を向上しました。*新世代アイサイトは2020年のレヴォーグから装備が始まりました。

『センシング技術』では、ステレオカメラの画角を従来の約2倍に拡大し、2つの前側方レーダーを装備しました。これによって横方向から接近する制御対象物に対しての検知性能を高めています。

『ソフトウエア』は、ステアリングの舵角、自車の速度、横G、ウインカー操作の有無などの情報を集約して、ドライバーの操作や意思を的確に把握することで、従来よりも判断の正確性を向上しました。

『車両コントロールブレーキユニット』は、走行安全の基本性能として安全性能を高めたブレーキシステムに、新たに電動ブレーキブースターを採用しました。ブレーキブースターは、ドライバーがブレーキペダルを踏み込んだときに、踏力を増大してマスターシリンダーに伝える倍力装置です。マスターシリンダーで油圧に変換されたブレーキ圧が4輪のブレーキに伝えられて制動します。従来のブレーキブースターは内燃機関のエンジンが燃焼中に発生する吸気圧力(負圧)を倍力源として使っていました。電動ブレーキブースターは、専用のモーターを駆動させることでブレーキ圧を発生させます。電気モーターは瞬時に最大トルクを発揮できるため、従来よりもブレーキの応答性を高めることができるのです。新世代アイサイトでは、電動ブレーキブースターを採用したことで、プリクラッシュブレーキ作動時の速度軽減効果を高めることができました。

以上3つの技術の性能を向上したことで、新世代アイサイトのプリクラッシュブレーキは、新たに次の4つのシーンに対応できるようになりました。

  • 対車両 自車右折時の対向車。
  • 対歩行者 自車が右左折した先に横断歩道があるような場面。
  • 対自転車 左右の横方向から接近し、自車前を横断する自転車。
  • 対車両 見通しの悪い交差点への進入時や出庫時など、横方向から接近する車両。

今回、レガシィ アウトバックがJNCAPの「自動車安全性能2021ファイブスター大賞」を受賞しました。評価内容を見ると特に衝突安全で頑張ったところが他社よりも高く評価されたポイントにつながっています。プリクラッシュブレーキなど予防安全面では他社も相当に頑張っていて、トップ評価を得ている車両のポイントはほぼ同レベルでした。ただ、今回のJNCAPでは評価対象になっていなかった試験に対しても、新世代アイサイトで対応しているものがあります。

ひとつは先にご紹介した③の横断自転車のシナリオです。これは2022年度のJNCAPでは新たに評価項目に加えられます。また、欧州における自動車アセスメントEuro NCAPで行なわれている最も厳しいシナリオのひとつCCRb(Car-to-Car Rear Braking)で、新世代アイサイトを搭載したレガシィ アウトバックが高評価を得ました。これは50㎞/hで走行中に車間距離12mで走行中の前走車が急ブレーキをかけて停止するというシナリオで、前走車にぶつからないためには、プリクラッシュブレーキは約0.3秒で判断し、急制動しなければなりません。ひとつの評価に限らず、2030年に死亡交通事故ゼロを目指すという独自の目標を見据え、幅広い視点から事故のシナリオを想定して取り組んでいるのがSUBARUらしいところです。

カートピア レヴォーグ、レガシィ アウトバックに搭載された新世代アイサイトについて語る開発者 | SUBARU

株式会社SUBARU 技術本部 ADAS開発部 加藤 真士

今月の語った人


カートピア レヴォーグ、レガシィ アウトバックに搭載された新世代アイサイトについて語った開発者 | SUBARU

加藤 真士

株式会社SUBARU 技術本部 ADAS開発部

千葉県流山市生まれ。幼少期に愛知県日進市に転居し、父親と一緒に小学生の頃からスキーを始める。滋賀県で過ごした学生時代には冬休みにはスキーインストラクターのアルバイトをして過ごす。気に入っているのは長野県白馬のスキー場。景色が良く、スキー場のバリエーションも豊富で技量に合わせてさまざまな楽しみ方ができる。もともとクルマ好きだったが、学生時代に雪山への往復でクルマを使っていたことからSUBARU車の安心感を知り、SUBARU好きとなる。

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