インプレッサ専用に開発したディーラー装着オプションの純正ビルトインNAVIについてご紹介する前に、スマートフォンやタブレット端末の地図案内と車載NAVIとの違いについて考えてみたいと思います。
大きな違いは、車載NAVIの方が携帯端末よりも詳細な地図データを持っており、目的地までのルートも長年NAVIの専門メーカーが蓄積してきたノウハウに基づいて設定されるため、より精度の高い案内ができるということです。さらに、車載NAVIは、専用のオーディオ回路を持っているため、より高音質です。
純正のビルトインNAVIはこれに加え、搭載する車種ごとに専用開発しているため、“クルマとの連携機能”、“使いやすくインテリアにマッチした質の高いデザイン”という付加価値を持っています。
インプレッサのビルトインNAVIはマルチファンクションディスプレイ(MFD)やアイサイトと連携することで、運転時の安心感をさらに高めているのが大きな特徴です。
MFDのディスプレイは、NAVI画面よりも高く、ドライバーの視点から離れたところにあるため、運転時に少ない視線移動で情報を把握することができます。MFDは、もともとアイサイトの作動状況や燃費や温度等クルマの情報を表示する役割を担っていましたが、NAVIと連携することで、案内表示、道路標識情報やVICSから受信したリアルタイムの交通規制情報も表示できるようになり、基本的にはMFDの情報だけで目的地にたどり着けるように設計しています。インプレッサではMFDの画面サイズも拡大し、より高精度な映像に進化させ、2画面を左右に並べて表示できるようにしました。
またアイサイトとも連携しています。走行時、NAVI画面に触れている時にアイサイトが前方車両との接近を検知したときは、アイサイトの警報音&警告表示が作動する前に、NAVI画面に「前方注意」と表示してドライバーの注意を喚起し、安心感をさらに高めています。
今回は8インチ大型画面の採用や、インパネと一体化したスマートなデザインにも注力しました。従来のNAVI画面は外周に縁があり、インパネの中で違和感がありました。今回は外側の縁をなくし、艶やかなピアノブラック調のクリアパネルを採用して、インパネの曲率に合わせて画面にも微かな凸曲面を持たせ、インパネと一体化したデザインに仕上げています。操作系のスイッチは扱いやすさを考慮してサイズを拡大し、画面下に並べました。選局、ボリュームは左右のロータリースイッチで行ないます。つまみを回して操作するロータリースイッチは、注視しなくても直感的に操作できるメリットがあります。
音質の良さも徹底追求しました。回路や使用する部品も見直して最近のカーオーディオのトレンドであるハイレゾ再生を実現。キャビンの空間に合わせて専用のチューニングを行なっているため、目の前にステージが広がっているような臨場感のあるサウンドをお楽しみいただけます。
車載NAVIの世界は非常に進化が早く、各メーカーから毎年新しい機能を備えた機種が出てきます。純正のNAVIも高品質で使い勝手が良いだけでなく、トレンドから外れない最新の機能を備えていなければお客様にご満足いただくことはできません。冒頭でスマートフォンとの比較をしましたが、多彩なアプリや常に最新の情報に更新できるというスマートフォンの利便性も活用できるよう、スマートフォンとの連携機能も備えています。
使い勝手の良さやMFD、アイサイトとの連携による“安心”と、市販の車載NAVIの技術トレンドを押えた最新のNAVI機能、高品質なオーディオサウンド、スマートフォンとの連携による“愉しさ”。これらを意識して開発しているのが、SUBARUの純正ビルトインNAVIです。その高い質感、音質の良さ、使い勝手の良さを、ぜひ販売店にてお確かめください。
今月の語った人
株式会社SUBARU
部品用品本部 アクセサリー企画部 企画推進グループ
1987年佐賀県伊万里市生まれ。クルマ好きで小さい頃からミニカーやラジコンで遊び、中学・高校時代にはF1をTV観戦して愉しんだ。学生時代、初めて購入したのは中古のレガシィセダン。たまたま入手したのだが、乗ってみると安定感の良さと加速感に感動。2台目はマニュアルミッションのレガシィセダンを新車で購入。運転好きで週末には方角だけを決めて気ままにツーリングに出かけている。今まで行った中でお気に入りは雪景色の新潟や福島、海岸に沿って走る房総半島や伊豆等。2年前に一眼レフカメラを購入し、旅先での風景やクルマを被写体に撮影の腕を磨いている。
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