人の思いとSUBARUがつながる現場を、カートピアではお馴染みのスパナくんがリポート。名古屋スバルが中心になって2022年から東海地区スバルグループが取り組んでいるのは、メカニックのつなぎリサイクルです。協力会社の株式会社チクマさんの協力のもと、不要になったつなぎから、自動車の部品となる素材を作っているのだとか。
生地の輸入業をルーツに持ち、2023年で創業120周年。飲食店やオフィス、交通・警備など幅広い職業のユニフォームや学校の制服を企画、製造、販売している。1995年には「環境推進室」を設置し、自社製造ユニフォームのリサイクル事業に着手。2004年には「広域認定制度」の許認可を全国第一号として取得するなど、業界内でも先駆けて地球環境保全活動を実施している。
髙瀬さん以前はSDGsについての知識も少なくて、どんな活動をしたらいいのか手探りだったんだ。でもチクマさんとのつながりをきっかけに、私たち自動車販売業だからこそできる活動を始められたんだ。課題も多いけれど、始めないと次の課題を見つけることもできなかった。この活動のおかげで得た気づきや知識はとても貴重だよ。
岡崎さん現場では、リサイクルを前提に回収するようになったんだけど、着古したつなぎは汚れたままではリサイクルできないから、洗濯してから送るルールがあるんだ。着ていた人の「綺麗に!」というひと手間が資源化に繋がるんだよ。清潔なつなぎで作業をする方がお客様も安心感があるから、メカニックが気兼ねなく交換できるサイクルができてよかったな。
田中さん僕たちはイベントなどでこの事例を紹介しているんだけど、名古屋スバルさんの事例をきっかけにユニフォームのリサイクルに興味を持ってくれる人が増えて、とても嬉しかったな。繊維のリサイクル事業をたくさんの人に知ってもらうことは、新たなリサイクルにつながると思うから、そのきっかけができてよかったよ。
髙瀬さん社会貢献活動で大事なのは“継続”。1回で終わらせずに続けていくことこそが一番の貢献だと考えているんだ。だから、この活動はこの先も続けていくよ。今は他社のクルマの部品になっているけれど、いつかは全国のSUBARU販売店のつなぎがリサイクルされて、SUBARU車の部品になったらいいな。そのために今は“継続”、そして多くの人に知ってもらうための“情報発信”に力を入れているよ。
田中さん僕たちも、今後も協力を続けていくよ。名古屋スバルさんは名古屋地区で初めて自社製品以外のリサイクルを始めた企業の第一号でもあるから、このつながりは大事にしたいな。
髙瀬さん不要になったメカニックのつなぎを東海地区スバルグループの店舗から集めて、チクマさんに自動車の部品になる素材にリサイクルしてもらっているんだ。主に私がチクマさんとやりとりをしていて、岡崎さんを中心に名古屋スバルの社員がつなぎの発送などを行っているよ。
岡崎さんメカニックはつなぎが汚れたり破れたりしたら交換するんだけど、以前は一般ごみとして捨てていたんだ。この活動のおかげで、2022年は373着のつなぎを捨てることなくリサイクルすることができたよ。
中村さん僕たちの会社では、いただいたつなぎを細かく裁断してから綿状にし、反毛綿にするんだ。それが自動車の吸音材や遮音材に使われるよ。このように新しい資源に変えることを「マテリアルリサイクル」と言うんだ。