全国のSUBARUディーラーで働くSUBARUのプロのメカニックが、その整備技術を競い合う『スバルサービス技術コンクール』。
出場できるのは、全国44社の各ディーラーで社内予選を勝ち抜き、全国7か所でエリアごとで行なう厳しい地区予選を通過したその精鋭たちが、全国大会に出場して技術を競っている。
全国大会で優勝したメカニックは、世界中のSUBARUメカニックのトップが集まって世界一のタイトルを競う『スバル世界サービス技術コンクール』への出場権を得る。
昨年その栄えある座を射止めた『日本代表』に話を聞いた。
スバル世界サービス技術コンクールとは
SUBARUディーラーのメカニック・フロントスタッフのお客さま対応や整備技術の向上、さらにSUBARUチームとしての連帯・志気を高めるため、年齢制限無しの技術力で勝負する『マイスター部門』と、若年層を対象とした『ユース部門』で構成される全国スバルサービス技術コンクールを実施しています。そして、隔年で世界各地の地域大会に勝ち抜いた代表者が出場する「世界大会」も実施しています。
SUBARU World Technical Competition 2017 出場国
気持ちだけは、
だれにも負けない自信がある
第30回全国スバルサービス技術コンクール マイスター部門優勝
高橋和也
宮城スバル自動車株式会社 多賀城店
国家1級整備士
スバルテクニカルスタッフ1級
練習の成果を発揮して日本No.1に
2016年11月開催のスバルサービス技術コンクール(以下 技コン)に向けて、その1ヶ月前から練習をスタートしました。競技課題である「故障診断」のために、様々な故障を模擬し、故障診断機を使って故障箇所を素早く見つけ出す訓練を繰り返し行ないました。大会開催が近くなってからは、もう一つの課題である「セーフティチェック」の練習を集中的に行ないました。本番では時間制限もあり、「完璧な作業には至らなかった」と競技終了後は思っていたのですが、なんとか優勝することができました。練習でやってきたことを、集中力を切らすことなく、緊張感を持って普段どおりに出来たからだと思います。
技コンに参加したことで
日常業務でも意識が変わる
技コンへの参加を通して意識の変化があったと感じています。日常の作業においてお客様のクルマを扱う際により一層、気を配れるようになりました。点検整備作業はもちろんのこと、お預かりしたクルマを構内で移動する際に「乗り降り」や「装備品の操作」についても、一つひとつ意識して丁寧に扱うことを常に心掛けています。また、お客様をお待たせしないために、技コンに向けての訓練の際に配線図やコネクターの位置、故障診断にて必要となるトラブルコードを全て頭に叩き込んだことが、日常での整備作業のスピードアップに役立っています。
日本代表として
気持ちだけは誰にも負けない
スバル世界サービス技術コンクール(以下 世界技コン)では海外スバルメカニックと今まで経験した事のないようなハイレベルなステージでの競い合いになり、今よりも早く正確に、時間配分を考えて的確な故障診断をしなければなりません。過去二回優勝から遠ざかっているので、SUBARUのお膝元である日本の代表として優勝を奪還する事が私の使命だと思っています。優勝への気持ちは誰にも負けない自信がありますし、結果発表のときには、一番最後に名前が呼ばれ、一番高い場所に立てるように頑張ります。
また、国は違えど同じスバルメカニック同士、それぞれの国特有のクルマの使い方や、それに伴う特有の故障についてなど、他国の選手と有意義なコミュニケーションを取りたいですね。
SUBARUには世界に挑戦できるステージがある
世界技コンの次にチャレンジしたいのは、ニュルブルクリンク24時間耐久レースにディーラーメカニックとして参加することです。それはSUBARUメカニックなら、きっと誰もが胸に秘めている夢の舞台です。
これから私たちのようなメカニックになりたいと思っている方には、“SUBARUにはこんなふうに世界を相手に挑戦することができる環境がある”ということを伝えたいですね。日々の業務だけでなく、そこで学んだ知識や経験を生かして、それぞれの目標や夢に挑戦するチャンスがある。また、そこに向かって研鑚することで、技術力を磨き、メカニックとして成長し自信と誇りにつながっていく。それが最終的にはお客様の安心と愉しさに結びついていくのだと思います。